高齢者はスマートフォンが使いにくい
内閣府発行の高齢社会白書を読んでいると、高齢者のインターネットの利用者が急増していると書いている一方、それほど普及していない実態もあります。世界各国と比較した場合、「情報機器を使わない」と回答した60歳以上の人に、情報機器を使わない理由を尋ねたところ、「必要性を感じないから」は2015年70.4%から2020年49.2%と減少しているが、「使い方がわからないので面倒」は2015年26.8%から2020年50.3%に急増しています。使いやすいスマホを各社がこぞって開発する理由はそこにあるんですね。では日本人はどのような手段で情報を入手しているのかを調べると、圧倒的にテレビが多いようです。そういわれてみれば、昼間のテレビ番組は、30年以上前に放送された番組の再放送や、テレビショッピングが横行しています。このあたり高齢社会で日本のITのリテラシーをどう高めていくか、国の課題も多いですね。
今月の現場から
去年ご夫婦で介護付有料老人ホームに入居されたご夫婦が、ご自宅に戻るお引越をさせていただきました。退居する理由は「自宅介護ができると判断した」ことが理由のようです。当初排せつに問題があり、自宅介護が難しいとご子息は考え、あえて看護師常駐の施設を選びましたが、体力面で回復してくると、早く自宅に帰りたいという思いが強くなってきて逆にお元気になられたという印象です。ご家族の方にとっては今後の不安の方が大きくなり、今後またご相談があっても事情を理解しているからこそ、スムーズに対応できればと思います。
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